第4章 ギフト
本部へ連れて行かれた日から早三日。
熱はすっかり引いて、お散歩の許可も出た。
今日は炭治郎君と善逸君と伊之助君の三人が揃って稽古をするというので、見学させて貰う事にした。
「名前さんはこちらに座って下さい」
「有り難う、すみちゃん」
忙しい中態々私に付いてきてくれたすみちゃんが、椅子を用意してくれた。
「名前さん!名前さん!俺の事見ててねー!きゃっほーい!!」
善逸君がテンション高く、先程から何度もバク転をしている。
初めて見た時に思わず凄い!とはしゃいでしまったのだが、その所為か彼はいつも私の見ている前でクルクルと飛んでくれるのだ。
「はんっ!そんなもん俺にだって出来るぜっ!」
その横で伊之助君も飛ぶ。
もはや体操選手もびっくりな程にビョンビョンと。
まるで手足にバネでも付いているみたいだ。
「二人とも!遊んでないで訓練始めるぞ!」
炭治郎君がはしゃぐ二人を嗜めつつ、三人の稽古が始まった。