第2章 代償
「えっ?」
「実は手記が俺の父の手により破かれてズタズタになっていたのだ。お陰でサッパリ読めん!」
「ええっ!?」
「君の事を父に伝えたら何故か突然激昂されてな、流石の俺も父と殴り合う日が来るとは思わなかった!弟の千寿郎には泣きながら怒られてしまった。よもやよもやだ。ハッハッハッ!」
「はっ?え、なぐ・・・えええーーっ!?」
杏寿郎の言葉に炭治郎は、自分のせいで親子喧嘩をさせてしまったのかと顔色を青くさせた。
「だが心配するな!手記の修復は千寿郎が担ってくれている。君の事は俺が継子としてしっかり鍛えてやろう!」
「!」
「焦らず一歩一歩進め!君は必ずもっと強くなれる!」
「煉獄さん・・・はい!俺、頑張ります!」
「うむ!」
明るく笑うこの人の期待に応えられる様になりたい、と炭治郎は思った。