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loop-ループ-いつか辿り着く世界【鬼滅の刃】

第9章 修行


「兄上!持って参りました!」
「うむ!」

箱を畳の上に置き、蓋を開ける。
刀を包む白い布を捲り、現れたそれに千寿郎君はゴクリと唾を飲み込んだ。

「千寿郎、お前の覚悟を見せてくれ!」
「・・・はいっ!」

返事と共に刀を掴んで取り出し、柄をグッと握り締めて鞘から一気に引き抜いた。
そのまま刀身を縦にして眼前へ構える。

「あ・・・色が!」

刀身がズズズ・・・と変色していく。
その色は、黒。

「黒刀、か」

ポツリと杏寿郎さんが呟いた。
炭治郎君や始まりの剣士と言われる縁壱さんと同じ、黒い刀。
それはつまり、千寿郎君には日の呼吸の適性があるという事になる。

「黒・・・赤く、ない」

呆然と、千寿郎君は色の変わった刀を見つめる。

「千寿郎君!やったね!ちゃんと刀の色が変わったよ!」
「え、あ、はい・・・そう、ですね」
「うむ!よくやったな!千寿郎!」

千寿郎君は曖昧に微笑むと、刀を鞘へ納めた。

「黒刀という事は、千寿郎の極めるべき呼吸は"日の呼吸"となる訳だが」
「そうですね、でも今それを教えられる人って言ったら・・・炭治郎君だけ、ですよね?」
「いや、そうでもない」
「え?」

日の呼吸は今では名を変えて、ヒノカミ神楽として竈門家に脈々と受け継がれており、十二の型がある。

「壱ノ型 円舞(えんぶ)
弐ノ型 碧羅の天(へきらのてん)
参ノ型 烈日紅鏡(れつじつこうきょう)
肆ノ型 灼骨炎陽(しゃっこつえんよう)
伍ノ型 陽華突(ようかとつ)
陸ノ型 日暈の龍・頭舞い(にちうんのりゅう かぶりまい)
漆ノ型 斜陽転身(しゃようてんしん)
㭭ノ型 飛輪陽炎(ひりんかげろう)
玖ノ型 輝輝恩光(ききおんこう)
拾ノ型 火車(かしゃ)
拾壱ノ型 幻日虹(げんにちこう)
拾弐ノ型 炎舞(えんぶ)」
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