第7章 協力者
「ただ走るだけじゃ面白くねえし。ここは一つ派手に実戦形式でやろうぜ」
「ふむ、なるほど!してどの様にする?」
「そうだなあ、鬼ごっこはどうだ?」
柱二人のそんなやり取りから数分後。
「うわーーー!」
「ギャアアーー!?死ぬ死ぬ死ぬーー!」
「うおおおおおーーー!」
ドオン!
ドカーン!
ドドドドドド!
蝶屋敷の裏山に、少年達の悲鳴と爆音が響き渡る。
「オラオラオラオラァーー!」
天元の放つ特殊なクナイには少量の火薬が付着しており、金属同士がぶつかり合うほんの小さな火花で小規模の爆発を起こす。
それを必死の形相で逃げ走る少年に当たるスレスレを狙って投げ、ひたすらに追い込んで行く。
「遅い遅い遅い遅い!お前らヤル気あんのか!走れ走れもっと速く走れーー!」
天元の怒声に少年達は一層足に力を込めて走った。
「ワハハハハ!相変わらずだな宇髄!」
少年達の先を走る杏寿郎は、時々後ろから響く爆発音に声を立てて笑う。
「ハァハァ・・・わ、笑い、事じゃない、ですよ!煉獄、さん!ゼェ・・・ゼェ・・・」
「無理ィィィ俺もう無理だからァァァ!!」
「ウゥォオオオオーー!俺は・・・負けねぇーー!」
地獄の鬼ごっこはそれから数時間続いた。