第7章 協力者
「おっ。派手にやってんなぁ、煉獄っ!」
突如として現れた声の主は、走って逃げ出す善逸の首根っこを掴んでポイッと杏寿郎へ放り投げた。
「ギャアアアアアーーー!?」
「む!」
危なげ無く善逸をキャッチした杏寿郎は、自分達の元へ近付いて来る男の姿を目にして嬉しそうに笑う。
「宇髄!来てくれたのか!!」
「おうよ!俺様は派手に約束を守る男だからな!」
善逸を床に下ろすと、杏寿郎は三人の少年達に天元の事を自分と同じ柱の一人だと紹介した。
「君は以前に一度会った事があるだろう、竈門少年!」
「は、はい・・・あの、お久し振りです、宇髄さん」
ペコリと頭を下げる炭治郎を、善逸が不思議そうに見つめる。
伊之助は猪頭の毛を逆立て「ギョロ目と同じく強い気配をビンビン感じるぜぇ」と言って天元を警戒した。
「ん?・・・ああ、不死川に頭突きかましてた奴か。おい煉獄、鍛えて欲しい隊士ってのはコイツの事だったのかよ」
「うむ!そして彼が我妻少年、こちらが嘴平少年だ!三人共『全集中"常中"』を会得していて中々に見処のある少年達なのだ!」
「・・・ふぅん、見処ねえ?」
天元はジロジロと三人の少年達に視線を走らせると、スイッと目を細めた。