第7章 協力者
三日後、蝶屋敷ーーー。
「九九一、九九二、九九三・・・」
ブンッ、ブンッ、と空を切る音が熱気の籠った道場に一定の間隔で鳴り響く。
炭治郎、善逸、伊之助の三人は、汗を滝の様に流して木刀を降り続け、そんな彼等を傍で見守る杏寿郎は、素振りの動きが雑になったりブレたりする度に、丁寧に軌道の修正を掛けてやった。
「九九八、九九九・・・千っ!!」
素振りが目標回数に達すると、三人は板張りの床にバタリと倒れ伏した。
真っ赤な顔でゼーハーゼーハーと荒い呼吸の少年達に、蝶屋敷の看護師である三人娘が特製ドリンクとタオルを持って駆け寄る。
「皆さんお疲れ様ですー」
「ゼェ・・・あ、ありがとぉ~・・・ハァ」
「慌てずゆっくり飲んで下さいー」
「あ"~・・・生き返るぅ~・・・」
「少しですが氷も用意しましたのでどうぞー」
「うめぇ・・・」
少女達から至れり尽くせりの介護を受ける少年達。
そこへパンパンと手を叩いて杏寿郎が声を張り上げた。
「少年達!まだ休憩の時間ではないぞ!!素振りの次は屋敷の裏山で走り込みだ!!」
「イィィヤァアアアアーーー!?」
杏寿郎の言葉に善逸は赤かった顔色を青くさせて奇声を発する。