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loop-ループ-いつか辿り着く世界【鬼滅の刃】

第6章 彼女の力


「よもや・・・これもその力に因るものなのか」
「うん。折角杏寿郎に会えたのに、誰にも邪魔されたくなかったから・・・」

星の瞬きさえもがカチリと凍り付いた様に止まった世界。
目の前に居る女性が、どれだけ人外な力をその身に宿しているのかが窺える。

「・・・待て。そんな風に力を使って君は大丈夫なのか?」
「言ったでしょ? "今の私" は力をコントロール・・・制御出来るの。無闇矢鱈と身体に負担を掛けたりしないから心配しないで」
「ならば良いのだが・・・本当に、問題無いのだな?」
「そ、それより!杏寿郎は私に聞きたい事が沢山あるんでしょ?もう今の私と杏寿郎が一緒に過ごす機会は無いかもしれないから、今の内にどうぞ?」

捲し立てる様にそう言って名前は、軽く自分の胸を叩く。
杏寿郎はそんな名前の顔をジッと見つめながら、前からの疑問を口にした。

「初めて出会った時から君は、殊の外俺を特別視しているようだが、何故だろうか?」
「んんん・・・直球来た!そうだなぁ・・・杏寿郎が杏寿郎だから、かなぁ」
「・・・うむ?」
「私ね、杏寿郎には将来しわしわのお爺ちゃんになって、沢山の家族や仲間に囲まれて、幸せいっぱいな最期を迎えさせたいの」
「それは「あのね、私にとってこの世界は御伽噺の様なものなの」・・・御伽噺?」
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