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loop-ループ-いつか辿り着く世界【鬼滅の刃】

第6章 彼女の力


「胡蝶様!討伐に向かった甲二名を含む十四名の隊士達が鬼の血鬼術により重傷です!」
「胡蝶様!血が止まりません!」
「胡蝶様ぁっ!」

蝶屋敷には怪我をした鬼殺隊の人達がよく運ばれてくる。
一人二人の時もあれば大勢運ばれてくる時もあり、人数が多い時は屋敷中の人間皆が天手古舞だ。

今夜は十人以上も隊士が運び込まれ、鬼殺隊と懇意にしている近くの病院の先生や看護婦さんも呼んで、既に就寝していたアオイちゃん達も叩き起こされて治療に当たっている。
中でも治療の指揮を取るしのぶさんは引っ張り凧で、医術をかじった隠の隊員に的確な指示を出したり、怪我人のトリアージを行ったりと最も忙しい。

「ううぅ・・・」
「痛い・・・痛い・・・」

苦しそうな声をあげる血塗れの隊士の中には、腕や脚が焼き切れた様に欠損している人もいた。
そんな中で片手の使えない私の出きる事は限られており、指示された薬を取りに行ったり、新しい包帯を卸したりする位だ。

「あの、無事に鬼は討伐は出来たんですか?」

ふと、見知った隠の人を見掛けて足を止める。
比較的軽症の隊士の包帯を巻く後藤さんに、私は声を掛けた。

「ん?ああ、名前ちゃんか。まあ、倒すには倒せたらしいんだがなー」
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