第38章 ※分かった事、煉獄家のお出掛け
一方、一生懸命に取り組むも上手く出来ない桜も擦れる度に甘い声を漏らしていた。
そして羞恥から顔を赤くさせて涙を滲ませると杏寿郎から見える光景は更に扇情的になってしまった。
杏「…………………………っ、」
「ん…っ……っ…………、…え?……あぅッッ!!!」
杏「すまない!!待てなかった!!!」
自身の提案で却って焦らされてしまった杏寿郎は謝りながらも桜に文句を言われないように口付けして言葉を奪い、腰を振った。
一生懸命になっている間、知らず知らずのうちに焦らされてしまっていた桜の体もまた杏寿郎の激しい熱にすぐに順応していった。
その意識が飛んでしまいそうな感覚に桜は軽い恐怖感を抱く。
その恐怖からきゅっと頭脇にある杏寿郎の両腕を掴むと杏寿郎は口を解放して指を絡め、手を繋いだ。
杏「そん、なッ…不安そうに、しなくて良い…っ」
チカチカと視界がまばらに見えてしまう桜は目の代わりにぎゅうっと手を握り返して杏寿郎の存在を確かめると小さく頷いた。
声を出さない桜を見て杏寿郎は目を細め 一度腰の動きを緩くする。
杏「…優しく愛せなくてすまない。今日だけ耐えてくれないか。次は君が好きな甘く優しい愛し方にすると誓う。」
「は、い…っ」
桜がしっかりと返事をしながら微笑むと杏寿郎も明るく微笑んで再び激しい口付けをしながら同じく激しい律動に戻った。