第38章 ※分かった事、煉獄家のお出掛け
桜は杏寿郎とは違ってまだ心の整理がついていなかった為 赤くなりながらも眉尻を下げて心底困った様な複雑な顔になった。
杏「しかし避妊具を取るとあれ程感触が違うとは思わなかったな。途中の記憶が無いのだが俺はおかしな事をしていなかったか?」
そう問われた桜は無言で腰を振っていた時がそうだったのだろうと思い至り、様子を思い出すと再び頬を染めた。
「……杏寿郎さん……、獅子のようでした…。」
それを聞くと杏寿郎は目を大きくして少し首を傾げる。
杏「それは髪の色だけでなく、か。」
「髪の色もありますが、喋らなくなってしまって…その……、」
杏「ああ!まさに獣のようであったのだな!すまない!!」
そう笑顔で言われると桜は真っ赤になった。
そして隠す為に顔を背けようとしたが杏寿郎がそれを優しく阻む。
杏「それで君は獣の様な俺をどう思った。」
そう問いながら目を固く閉じる桜の頬を撫でて微笑む。
杏「心配して問うているんだ。教えてくれ。どうしてその様に赤くなる。ああ、君は元より獣の様に愛される方が好まし、」
「杏寿郎さん…っ!!」
耐え切れなくなった桜は杏寿郎の口に自身の手のひらを当てると真っ赤な顔で眉を寄せた。