第34章 緊急事態、柱合会議
実「では背負わされ仕方なく鬼殺隊に関わるという事でしょうか。ご自分の意志無く関わって良い程易いものではないかと。」
杏「桜はこの時代に来た時、縁があった為か俺の家に現れ それからずっと俺の家で過ごしてきた!近くで彼女の目を見ていたから分かる。使命を与えられたからではない。彼女は彼女自身の強い意思を持っている。例え望まれなくとも前線へ付いて行くとも言っていたぞ!」
桜もすぐに口を開いたが 杏寿郎はそれよりも早く、まだ何の信頼関係を持てていない桜の言葉だけでなく "関わりを持った鬼殺隊士" としての言葉に必要性を感じて意見を述べた。
一方、杏寿郎がこういった場では贔屓をしないであろう事を分かっていた為、援助を期待していなかった桜は余計にその言葉を有り難く思い目を細めた。
「……煉獄さんの言う通り私は私の意思でこの場へ来ました。少しでも多くの人を助けたいと思っています。その為に前線へ行きたいんです。私が居れば皆助かる等と思い上がってはいません。治療は出来ても蘇生はできない…役立たずで終わる任務もある事、助ける命を選択する事、それによって恨まれる事、死を目の当たりにする事も覚悟しています。」
そう言うと桜は一度口を閉じ 眉を寄せて拳を強く握る。