第34章 緊急事態、柱合会議
(杏寿郎さんも驚いてる…。ユキいつもはもっとゆるゆるしてるもの…私もびっくりしちゃった……。)
そう思って再びユキの方を見ると座布団に座るユキの側でお館様が畳の上に正座していた。
「ま、待って下さい…!ユキは座っているのに流石にそれは…お館様も座布団を敷いて下さい!すみません、どなたかいらっしゃいませんか…!!」
桜が慌てふためいて奥に向かって声を掛けるとユキは心配そうに首を傾げる。
ユ『桜?』
「あ、あのね…足が痛くなっちゃうから普通人は畳に座布団を敷いてから座るの!ユキが今座ってるやつ!旅館でもみたでしょ?病気じゃない感じがするけどお体も悪そうだし座布団敷くくらい良いよね?良いのかな…?神様の前のお作法なんて私分からないよー…。」
そう桜が泣きそうな声を出すと同時に "神" という言葉を聞いた柱達が何か言い合いを始めた様な気配がしたがそれに構う余裕等無い桜はお館様に心配そうな目を向ける。
お館様はずっと桜の様子を窺っていたようで 桜の言葉が切れると微笑みながら口を開いた。
館「そのくらい気にしなくて良いんだよ。これ程大きな助けはない。是非礼を尽くさせて欲し、」
ユ『耀哉、座布団に座ってくれ。』
桜の泣きそうな顔を見てユキは慌てた声を出した。
――――――
場が落ち着くと 座敷に上がるように勧めるお館様に意志強く首を振ってから桜は再び柱達と向き合った。