第34章 緊急事態、柱合会議
「すみません…。この男の子がみのるにとっても似てて…ちゃんと話したくなっちゃって……。」
杏「なるほど、そういう事か!!彼の名は時透無一郎という!まだ十四だが霞柱だぞ!」
「時透…無一郎くん……柱なんだ……。」
そう呟いた桜に再びぼーっと見つめられると無一郎がとうとう口を開いた。
無「誰?」
音の高さは違うものの声色まで似ていた為 桜はビクッと体を震わせると背伸びをして目を輝かせる。
「一ノ瀬 桜です!!」
無「桜…。」
「はい!!」
杏寿郎は無一郎が興味を示した様子を口を薄く開いて見つめていたが、ふと視線を感じて周りに目を遣ると他の柱の面々も人の姿になった桜と無一郎の様子を凝視していた。
当の二人は会話を続け、桜がふわっと花のように微笑むと無一郎も小さくあどけない笑みを返す。
それを見ると杏寿郎は既視感に頬を緩ませ、それ以外の者は目を大きくさせた。
杏「そんなに似ているのか。俺も会ってみたかった。」
桜の心底嬉しそうな笑みに杏寿郎が柔らかい声を掛けると桜は振り返り 微笑んだままこくこくと頷いた。