第34章 緊急事態、柱合会議

それに気が付くと蜜璃はにこっと微笑み返し、小芭内に向き直って眉尻を下げながら困ったように首を傾げた。




蜜「伊黒さん。私は桜ちゃんの事を悪い猫さんだとは思えないわ。伊黒さんも歩み寄ってくれたら嬉しいのだけど……難しいかしら…。」




遠慮気味ではあるものの気難しそうな小芭内にそう言ってもらえ、桜は嬉しさから犬のように尻尾をばふばふと振る。


小芭内は蜜璃からそう言われると眉尻を下げて少し視線を逸した。




小「俺もそう思っていたのだが、鏑丸が威嚇を…。」


蜜「そうだったのね！ごめんなさい…私早とちりを…！恥ずかしいわ！！」




そのやり取りに桜がほっとしたように息をつくと 杏寿郎は微笑みながら桜の頭を優しく撫で、再び天元の元へ向かってしまった。




(あ……またあの華やかな人のところに…。宇髄さん勢いが強くてちょっと怖いな…。伊黒さんは…さっきの言葉が嘘だったかのようにまた警戒モードに戻っちゃってる…蜜璃ちゃんの所へ行けないや。しのぶちゃんも逃げちゃうし…。)




桜はそう髭を下げると 天元達の話を聞くまいとしているのか数珠をじゃりじゃりさせている行冥の元へ行き、その足元にちょこんと座る。




(悲鳴嶼さんの隣は落ち着くな…きっと猫にモテる方なんだ……。)