第34章 緊急事態、柱合会議
杏「ご馳走様でした!!」
槇「………ご馳走様。」
桜が食べ終わった杏寿郎に目を遣ると、杏寿郎もバッと顔を桜へ向け にこっと明るい笑みを浮かべる。
杏「準備が出来たら俺の部屋へ来てくれ!!」
「は、はい!」
桜は杏寿郎と槇寿郎を見送ってから千寿郎と共に膳を片付けた。
―――
「お化粧はした方がいいよね…人にたくさん会うんだもの……。」
そう一人呟くと桜は濃くならないように、且つ丁寧に化粧をした。
「杏寿郎さん、入ってもいいですか?」
杏「うむ!!!」
桜がリボンを持って隣室である杏寿郎の部屋へ入ると杏寿郎は薄く口を開ける。
そしてすぐに立ち上がると桜の肩をガッと掴んだ。
杏「今日はめかしこむ必要はない。何故化粧をした!」
「え……で、ですが、初対面の人とたくさん会いますし、大事な日なので身なりを整えようと……。」
桜が眉尻を下げて困ったように見上げると杏寿郎は言葉に詰まり眉を顰める。
だが、すぐにハッとすると桜を半転させて背中を押し座布団に座らせた。