第27章 仲直りとお買い物
落ち込みながらも桜は考えても分からないのだから仕方ないと切り替えると、杏寿郎の鍛錬の様子を見て過ごした。
そして槇寿郎を無理矢理引っ張ってきて四人で朝食を食べ、早々と身支度を整える。
一方、槇寿郎は自身の意地と戦った末に二人が鍛錬以外をする口実を考えてやったにもかかわらず、呆気なく今日行くと知り 人知れず不貞腐れていた。
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(髪はハーフアップにして、少しお化粧もしよう…。)
杏寿郎に褒めてもらいたくて 桜は軽くおめかしをしてから自室を出ると、門で待っているであろう杏寿郎の元へ急いだ。
「お待たせしました…!」
杏寿郎はその様子を見て目を大きくして固まる。
杏「桜…それは…、」
千「わ!姉上お綺麗です!!」
桜は杏寿郎の反応があまりなかった事に少し眉尻を下げつつも千寿郎にお礼を言い優しく頭を撫でた。
「じゃあ行ってくるね!」
杏「留守は頼んだぞ!」
二人にそう言われると千寿郎は元気よく返事をした。