第24章 不思議な縁と晩酌
「す、すみません…。」
だが、ここで救済の手を差し伸べてくれる天使が現れた。
千「………で、ですが…桜さんがいた時代は随分と価値観が違うようですし…、褒め言葉なのは確かなので……その…そこまで言わなくても……、」
桜は槇寿郎がいるこの場で千寿郎が自分のフォローをしてくれた事に胸が熱くなる。
そして無意識に右隣の千寿郎を抱き締めようと近寄った。
杏「桜。それは駄目だと言った筈だ。」
杏寿郎のピリついた低い声に桜はビクッと体を震わせる。
「すみません…。」
そう謝りながら眉尻を下げる桜を見て槇寿郎は意外そうに目を大きくした。
槇「てっきり杏寿郎は桜に振り回されるようになると思っていたが…。」
槇寿郎は思った事をついそのまま口に出す。
すると杏寿郎は目を丸くした。