第23章 ※愛し方
杏「それからだな!」
杏寿郎が今度は嬉しそうな声を上げる。
桜が嫌な予感がしてパッと視線を上げると、杏寿郎の瞳には期待に燃える熱い炎が揺れていた。
杏「男女の愛し方についてだが!子作りに似たことをするようだぞ!子を成さずともその行為自体で二人同時に満たされるとのことだ!!」
それを聞いて桜は固まった。
(それ…避妊した性交のことだ…!!でも、この時代の避妊方法は…?コンドームなんてあるの…?まさか外に出すだけ?それは絶対に駄目だって先生言ってた。それともピル…?)
「あ、あの!でも、中で精液を出さなくても子供ができる可能性があります!!私、避妊の方法は学んだんです!コンドームとか、ピルという薬をつかわないと、」
杏「あるぞ!!!!」
「…………え…?」
杏寿郎がそう言いながら手紙に挟まっている物を取り出そうとすると、何かが沢山パタパタと落ちる。
それは―――…、
杏「宇髄はコンドムと呼んでいたが…これの事ではないか?」
それは確かに授業で配られたコンドームと似ていた。
それを確認すると共に桜の血の気は引いていく。