第96章 夢が叶う時
2人をお似合いだと思った桜が彩火の行動を不思議に思って事情を聞いてみると、『ああいった何でも器用にこなせる男は自信を持て余して傲慢になってる可能性が高い。釣った魚には餌をやらないタイプだと思う。』『もっと焦らして私が大きな魚だと分かるまでは絶対に振り向かない。それまでの間に諦めるならその程度の気持ちだったってこと。』と答え、どこでそんな事を知ったのだろうと桜に混乱を与えた。
厚「それより璃火の鉄棒の練習をみてあげて。ほら、干された布団みたいになったまま動けなくなってる。可愛いだろ。」
天「……………………。」
天満は璃火の足を下ろしてやっている厚寿郎に何か気持ち悪いものを見る目を向ける。
しかし厚寿郎は慣れっこなのか気にせずに璃火の世話を焼いた。
そんな小学生時代を終え、厚寿郎が中学へ上がると駒校の生徒は髪と瞳の色、そして珍しい苗字から "杏寿郎先生" と "煉獄先生" の4人目の子供が入学したことを悟った。
4人目となると驚いた生徒もいたが、上の3人が三つ子な為に1セットという印象もあり 驚かない生徒が大多数であった。
しかしこの後 話が変わってくる。
三つ子が高等部3年生に上がると中等部1年に璃火が入学してきたのだ。
そして三つ子より下の学年であった生徒達はその2年後に桃寿郎も見て目を大きくさせた。