第95章 続々と
槇「ん?まだ昼飯は出来ていないじゃな、」
杏「母上!もうすぐ出来ますよね!!」
瑠「………はい。もうすぐですよ。」
杏寿郎が昼飯を言い訳に槇寿郎と厚寿郎を連れてきたのだと察した瑠火はすぐに口裏を合わせてくれた。
それにほっとすると杏寿郎は厚寿郎を両親に任せ、自身は桜の元へと引き返す。
杏「慶寿郎、悠寿郎、彩火、2人を見ていてくれてありがとう。もう昼が出来るので居間へ行っていなさい。」
3人が返事をして出ていくと今度は手助けなど必要としていない桜を支えて立ち、空いた片腕でベビーベッドごと璃火を運んだ。
「ベビーベッドもそんな風に持ち上げられるとは思っていなかったでしょうね。」
杏「雑だったろうか。揺れないように気を付けたのだが。」
「いえ、少しも揺れていませんよ。そういう話ではなくて…、」
そんな話をしながら居間に入ると槇寿郎、瑠火、慶寿郎、悠寿郎、彩火、厚寿郎が勢揃いしている。
杏寿郎は改めてその面々を見つめて目を細めた。