第95章 続々と
慶「厚寿郎はまだお祖父様からゴシドウをうけています!!」
それを聞くと桜は集まっている3人を見つめ首を傾げる。
「あなた達はどうしてここに?」
彩「お兄ちゃんたちのお腹がうるさいから おばあさまにお昼はいつぐらいになるか聞きにきたの。」
慶「俺は腹のげんかいがきたのでお祖父様にあたまをさげてから走ってきました!!」
悠「俺もげんかいだったので慶兄の後について出てきました!!あたまはさげました!!」
「つまり厚寿郎は取り残されたのね。」
杏「……止めた方が良いな。すまない、桜。行ってくる。」
「はい。厚寿郎を頼みます。」
杏寿郎は桜が体を離そうとすると一度留まらせ、体を支えながら座布団を沢山使って桜を壁に寄り掛からせた。
「ふふ、大げさですがありがとうございます。」
杏「大袈裟ではないぞ。慶寿郎、悠寿郎、桜が無理をしないように見張っていてくれ。」
慶&悠「「はい!!!」」
彩「お父さん、わたしは?」
杏「彩火はそうだな…、璃火が妙なことをしないか見ていてくれ。」
彩「みょう……?」
杏「この前お祖父様が璃火を笑わせようとして可笑しな顔をした時、璃火が怖がって目を瞑るついでに息も止めてしまい危うく一大事になるところだったろう。目を瞑るのは分かる。だが息を止めるのは "妙" なことだ。ちなみにこれは桜の、」
「杏寿郎さん!厚寿郎を迎えに行ってあげてください…!」
杏「うむ!!では3人共、2人を頼んだぞ!!!」
杏寿郎は良い返事が返ってくると満足そうに笑い、早足で道場へと向かった。