第93章 念願の
杏「また随分と愛らしく初心な反応をするな。あれ程したではないか。不安があれば俺を信じろ。悪いようにはしない。」
(確かに杏寿郎さんに任せれば全て上手くいく…。)
杏寿郎への絶対的信頼から桜の顔の不安な色は消え、代わりに応えるように回された腕に力が込もる。
それを感じて杏寿郎は微笑み桜の頭を撫でた。
杏「……では、そろそろ始めようか。」
杏寿郎はそう宣言すると桜に優しくキスをし、いつもより丁寧な愛撫をする。
そしていつもと異なる直接の行為をし、その違いからいつもより早めに願いを込めるように桜に注いだ。
それをいつもの倍、6度繰り返すと暫く栓をしたまま桜を抱き締める。
杏「…………もう出来てしまった気がするのだが君はどう思う。」
「私もそんな気がします……。」
杏寿郎の精力はこの時代でも他と比べて強い。
出る量も多かったし、検査でも精子の量の多さ、活発さは証明済みである。
そんな杏寿郎が6度も溢れるほど注いだのだ。
それを改めて自覚すると杏寿郎は優しく桜の腹を撫でる。
杏「名を、考えなくてはな。」
「ふふ、男の子か女の子かの前に居るかも分からないのに。」
桜は予感がしつつも杏寿郎の考えを嬉しく思い、腹にある大きく熱い手に自身の手をそっと重ねた。