第91章 流れる月日
桜は中高の連絡を毎日のように頻繁に取っていた特に仲の良い数人と大学での仲良しメンバー3人だけを招待し、杏寿郎は道場を離れようとしなかった自分にも連絡を取り続けてくれた友人達を招いた。
そして2人は勿論 元鬼殺隊のメンバーも呼んだ。
席次だけでなく、席や会場を飾る花の量すら決めなければならず やはり杏寿郎の手助けがあっても桜が決めなくてはならない事が沢山あり、更にコンクールもあった為 桜は少し参りそうになったが、それでも時間に余裕を持って打ち合わせを始めたのでなんとか準備は間に合いそうだった。
ただし桜が楽しみにしていた前撮りは流石に叶わず、式後の紅葉の時期に京都で後撮りをする事にした。
そして桜のウェディングドレスは首や手首までレースで覆われているものとなった。
これは桜の他にも『少しでも露出面積を小さくしたい』という杏寿郎の意見を取り入れた結果だ。
杏「ここでピアノを弾いた君の洋服を思い出すな。あれもレースの多い服だった。あの時は時代が時代だったので人に見せるなどとんでもないと感じたが今は…ただただ綺麗だと思える。」
試着した時と変わらず褒め続ける杏寿郎に桜が顔を赤くさせると着替えを手伝ってくれた女性スタッフが微笑ましそうに笑う。
そう、あっという間に結婚式の日が来てしまったのだ。