第91章 流れる月日
千「あと30秒です。…20、…10、9、8、」
そう数えだすと周りに居た参拝客にもそれが移りだす。
「「「5、4、3、2、1…、」」」
流石に『ハッピーニューイヤー!!』と言って騒ぐ者は居なかったが、一体感を持って少し盛り上がったその場の皆は笑顔になってそれぞれに新年の挨拶をした。
「明けましておめでとうございます。今年は家族としてどうぞ宜しくお願い致します。」
桜も柔らかい笑みを浮かべながら皆に挨拶をした。
それから2人は三が日の間、煉獄家へ行ったり一ノ瀬家へ行ったりと共に行動した。
桜は瑠火の作るおせちを観察しながら頂き、今年度末に向けて早くもやる気を出していた。
そして学校が始まると指輪について生徒に訊かれ、籍を入れた事はあっという間に広まり 桜に浮ついた接し方をしていた同僚はいなくなった。
そんな頃、式場選びが始まる。