第90章 行動が早い男
桜は腕を立てて体を起こそうとしたがすぐに杏寿郎は桜を腕ごと抱き締めてしまう。
杏寿郎の胸の上で突っ伏したまま動けなくなると桜は眉尻を下げた。
「杏寿郎さん、ご飯が冷めてしまいますよ。」
杏「それは…すまない。あと少しだ。」
そう言いつつも杏寿郎の下半身にあるものは朝であるが故に最初から大きくなっている。
先程からそれを当てられている桜は嫌な予感がしていた。
杏「桜………駄目か。」
展開は桜の予感通りであったが、杏寿郎は予想外な事に少し甘えるような声を出した。
その声色が桜の琴線に触れる。
「………………1回だけですよ。」
桜がそう言い終わらないうちに杏寿郎は桜に覆い被さり、エプロン姿を見ると『今回はそれを着たままで愛そう!!』と元気良く言い放ち、5回も事に及んだ。
―――
杏「すまない。だが……俺は本当に約束をした覚えがないぞ。」
2人は温め直した朝食を取りながら "回数" について話していた。