第90章 行動が早い男
「何だかすっごくデトックス出来た気がします。杏寿郎さんが隣りに居てくれたからお外なのに没頭できました。」
杏「うむ。俺もだ。このくらいの暑さなら汗はかかないと思っていたが思いの外かいたな。」
杏寿郎はそう言いながら桜の額の汗を拭ってやる。
桜も指の背で杏寿郎の頬に流れる汗をそっと拭うと杏寿郎が『君はしなくて良い。』と言って手をパシッと掴み、そのまま男女別の風呂へと向かった。
杏「ではゆっくりしてから出るんだぞ。連絡がつくまでは1人で外に出てはならないからな。」
「はい。ちゃんと連絡を待ちます。心配しないでください。」
桜がそう言って微笑むと杏寿郎は安心したように微笑み返してから桜を女性風呂へ押し込んだ。
そして自身は男性風呂へ大股の早足で向かう。
スパを出た時刻は17時半、早めの夕飯を食べた後にイルミネーションを見て帰る予定だ。