第87章 穏やかな生活
そして机に縛られて立っている杏寿郎を見て目を丸くした。
警「な、なにしてるんですか…?拘束……?」
警「いや…、ちょっと再現を……。煉獄さん、すごいんですよ…!」
(放置されてしまっている……。)
桜の耳にはその後 複数回大きな音が届いた。
それと共に感心したような声も聞こえる。
(明らかに杏寿郎さんだ。)
どんなに気になってもさすがに署内を勝手にうろつく度胸はなく、桜は1人お茶を飲んで溜息をついたのだった。
――――――
「……再現されてましたよね?」
杏「うむ!確認するような口振りだな。そちらの警官に何をしていたのか教えてもらわなかったのか?」
桜を助手席に座らせながら杏寿郎が不思議そうな顔をすると、桜は少し唇を尖らせる。
「皆わたしを置いたまま忘れちゃったからか罰が悪そうな顔をしてましたが、結局何も言ってくれませんでした。」
それを聞くと杏寿郎は笑いながら桜の頭を撫で、助手席のドアを閉めた。
そしてすぐに運転席に回ると乗り込みながらシートベルトを掴む。