第83章 球技大会の予選と杏寿郎の懸念
ア「伊之助さん!当てるだけでいいの!女の子にそんな強くボールをぶつけたら体を壊してしまいます!!」
「そ、そうだよ!怪我しちゃう!!」
伊「あ!?手加減しろってのかよ!!!」
杏「ボールは柔らかくできているぞ!!」
ア「今日のお昼のお弁当いらないんですね!」
『お夕飯は暫くお外で1人で食べてもらいます!』
桜は声を出さずに口をぱくぱくと動かして杏寿郎に訴えた。
杏「嘴平ッ!!!女子には加減をするように!!!!」
伊「…………ちィ…ッ!!」
それでも筍組は強く、いとも容易く圧勝してしまった。
(でも私が担当するしのぶちゃんがいる蓬組も "何故か" 強い!もしかしたらここと決勝になるかも…!)
そう思ってふと想像する。
―――向かいコートに笑う杏寿郎と伊之助がいる。
それだけで桜はぶるっと身震いをした。
(お、怖気付いちゃだめだ…!皆の士気を下げちゃう…!!でも…、杏寿郎さんに勝てる人なんているのかな…。)