第82章 新しい外への向き合い方
蓮「あの時、もっとちゃんと相談に乗れてたら今は3年目だったのかな。」
紅「話聞くだけになっちゃったものね。その杏寿郎さんにも悪いことをしたわ。」
菫「私会ってみたいなあ。」
「あ、今日ちょうど迎えに来るよー。」
それに3人はパッと目が輝かせた。
それから4人はそれぞれの職場の人間関係や新しく出来た同僚、蓮華の恋愛の話などで盛り上がった。
「蓮華ちゃんとその人、うまくいくといいなあ。デートとか誘ってみたら……?」
蓮「そんな…仕事仲間としか見られてないと思うし……。」
紅「こういう事となると消極的よねえ。私もよく分からないからあまり人のこと言えないけれど…。」
菫「他の人に誘われる前に誘った方が良いよ。蓮華ちゃんの場合、人一倍…すーっごく後悔すると思う。」
「…たしかに……。」
3人にじーっと心配そうに見つめられると、『さ、誘ってみる!』と蓮華はなんとその場でメッセージを送った。
そしてこれまたすぐに返事が来る。
蓮「桜ちゃん、見て……。こわい。」
「わ、わたしが見ていいの……?」
隣りに居た桜は何度も頷く蓮華からスマホを受け取ってメッセージを読むとすぐに顔色を明るくさせた。
「オッケーだよー!『誘われなくても僕の方から誘う予定だった』って!」
菫「きゃー!」
紅「す、すごい……!やったね、蓮華ちゃん!」
蓮「うそ…………。」
桜は呆然とする蓮華にスマホを手渡す。
すると蓮華が緊張の糸が切れたことにより泣きそうな顔になってしまった為 3人は初めて見るその顔に酷く慌てた。
それからなんとか蓮華を宥めると、『次は紅葉ちゃんの番だね』と言いながら4人は楽しそうに学生時代より学生のような話をして過ごしたのだった。