第81章 友人の結婚式と杏寿郎の考え
天「俺も何だかんだあいつは頭悪くねぇと思うし、恩もあるし、嫌いでもねぇんだわ。それにあいつも会いたいらしいしさ、まあ、どんな奴か見てみ?」
杏「宇髄……君、まさか、」
杏寿郎の呆然とした声は無視され鐘の付いた扉が開かれる。
天「言っとくがこいつが言い出したんだからな。」
―――カランッ
「杏寿郎さん、お迎えに来ました。」
杏「桜!!その格好…化粧まで……、まさか1人で、」
蜜「宇髄さん、煉獄さん、こんばんは…。」
桜の後ろからひょこっと蜜璃が顔を出して挨拶をすると杏寿郎はほっとして肩の力を抜いた。
杏「甘露寺と来たのか。驚いたぞ。」
杏寿郎は桜に駆け寄るとそのまま大事そうに抱き締める。
一方、天元は抱きつかれたままの桜の腕を掴んで中に入れさせた。
蜜「あの、もうそろそろ伊黒さんから電話が掛かってくる時間なので私はもう帰ります!桜ちゃん、また話そうね!お化粧も楽しかったわ!」
「うん、また話そうね。協力してくれてありがとう。気を付けて帰ってね。」
2人が微笑みあって手を振ると天元は扉を閉める。
気が付くと店内には抱き締められながらも見えている桜の横顔を見て驚き固まる人が多く居た。