第79章 サイコロステーキ先輩
(『今夜 同期飲みがあるのですが…行ってきても、いい、です、か』っと!)
桜は小休憩中に杏寿郎へすぐに連絡をする。
すると杏寿郎は『楽しんでくると良い!!』と快諾した。
杏(桜にも桜の人間関係がある。少し寂しいがこのくらい耐えねばな。俺も宇髄を誘って外で食べるか。)
そうしてその日は互いに夜を外で過ごすことになったのだった。
―――
(あれ……皆もう先に行っちゃったんだ。皆に付いて行こうと思ってたからお店分かんないや。藤堂先生に、)
澄「あれ?一ノ瀬先生まだいたの?早く行こう。」
「え、あのっ」
桜は澄滴に腕を掴まれるとそれを引き剥がそうとしながらも引き摺られるようにして同期飲みの会場へと向かった。
(ふ、振りほどけない…!また避ける事もできなかった…!!)
澄滴だって腐っても元鬼殺隊だ。
生まれ変わっても無意識に体を鍛えたし、体の使い方も知っている。
現代の桜は一般の男は避けられても動体視力が落ちた為か 澄滴の腕を避けられた事が無かった。
(腕、いたい…っ!それに何だか見た事のない建物ばかり……お城、みたいな……。)
「あの、同期飲みのお店って…、」
澄「ああ、ここでやってんだよ。」
そう言いながら澄滴はピンク色にライトアップされた無駄にロマンチックな雰囲気の建物へ入っていく。