第79章 サイコロステーキ先輩
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澄「桜先生。」
「……っ!!」
突如耳元で下の名を呼ばれ、桜は自身の耳を押さえながら振り返った。
「な、なん、ですか……?」
澄「同期飲みの話、聞いてる?今夜の。」
「え…………聞いてないです、けど。」
(あ、怪しすぎる……嘘なんじゃないかな…。)
「あの、後で行くかどうか決めます。失礼します。」
桜はそう言って澄滴から逃げるようにその場を立ち去ると同期で女性の藤堂 ちえを探した。
「あ、いた!藤堂先生ー。」
ち「一ノ瀬先生!どうしましたか?」
「あの、今日 同期飲みあるって聞いてますか……?」
桜がそう窺うように質問すると ちえは笑顔で呆気無く頷く。
ち「はい!ありますよー。一ノ瀬先生来れないんだと思ってました。やったー!たのしみましょー。」
「わーそうなんですね!嬉しい!たのしみましょー。」
ほわほわと嬉しそうに微笑み合う2人を澄滴はにやついて見ていた。
澄(今夜までだな。)