第78章 江ノ島観光
杏「おはよう!!」
「おはようございます。」
桜は目を開けてすぐ杏寿郎に挨拶されるとまた寝顔を観察されていたのだと悟ったが ただ微笑んで挨拶を返した。
そして2人は額を合わせて微笑み合ってからぎゅうっと抱きしめ合う。
杏「今世での外泊は初めてであったな!」
「はい、新鮮な感じがします。あとお腹が空きました!」
杏「俺もだ!!朝食は部屋ではなく会食場まで来てくれとの事だ。早く食べたければ準備をすると良い!タイミングは君に合わせるぞ!!」
そう言ってくれる杏寿郎の腹の虫は本人の声よりも大きい声で鳴いていた。
それに気付いていない様子の杏寿郎を愛おしく思ってくすくすと笑うと、桜は急いで布団を出る。
「とっても早く食べたいので急いで準備しますね!」
杏「そんなに空いているのか!愛いな!!」
(可愛いのは杏寿郎さんですよ…。)
桜は言葉にはしなかったが嬉しそうな杏寿郎に緩んだ笑みを返した。
(7時かあ…。顔洗って歯を磨いて……本当はシャワーも浴びたかったけど…、)
昨夜、愛し合った後に客室内でシャワーを浴びようと思ったらシャンプーなどのアニメティが無く、ただ湯で体を流すだけになってしまったのだ。
しかし、桜が顔を洗い終わって歯を磨いていると部屋の入り口の方から『ありがとう!!』という声が聞こえ、杏寿郎がアメニティを手に戻ってきた。