第77章 ※天元の入れ知恵と小旅行への出発
「……ッッ!!……ッ!!」
桜は急にやって来た強い刺激に激しく達し、がくがくと震える足は留めさせる帯をギシギシと鳴かせた。
それでも解けない帯を確認すると杏寿郎は口角を上げて桜を労うように撫でる。
杏「うむ。上手にイけたな。そうだな…あと9回頑張ろう。」
「…………え……?そ、そんな、前の体じゃないから、」
杏「桜。今は許可していない。」
杏寿郎が表情を消すと桜はまた急いで口を噤んだ。
(勝手に声出しちゃいけないんだった…。杏寿郎さんに言われた通り 素直に "辱められて嫌と言いながらも喜んじゃう役" をするんだ……。これは立派な愛し合う方法のうちの1つなんだから。)
―――
有言実行の男である杏寿郎は 本当に合計10回も桜を絶頂までしつこく追い詰めた。
そして以前のような数多い絶頂に慣れていない桜の体は蕩けに蕩け 敷いてあった杏寿郎の手拭いにだらし無く愛液を垂らし、意識が飛びかけているのか目を閉じて浅く速い息を苦しそうに繰り返していた。
夢中になっていた杏寿郎はそれを見て我に返ると眉を寄せる。
杏(……どう見てもやり過ぎた。意識がハッキリとしていない桜を抱くには抵抗があるな。)
杏「桜、大丈夫か。すまない。やり過ぎてしまった。もうここで、」
「んーーー…っ」
桜は意識を保っていたようで、やっと杏寿郎と目が合うと何かを訴えるように口を噤んだまま唸った。