第77章 ※天元の入れ知恵と小旅行への出発
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杏「うむ。もう大丈夫なようだな!」
夕食の時間になって料理が運ばれて来ても桜を待っていた杏寿郎はにっこりと笑った。
「しゃっくりで杏寿郎さんまで待たせてしまうなんて…!本当にすみません!いただきましょう!」
杏寿郎は笑って『うむ!!』と言うと桜と共に手を合わせる。
「「頂きます!!」」
食事は海鮮三昧であり、魚好きな杏寿郎と桜のツボをついた物ばかりであった。
桜は気を付けながら日本酒を頂き、杏寿郎もまた違う日本酒を飲んでいた。
杏「うまい!!恐らくこれもこの旅館の自慢の一つなのだろうな!!」
「はい!おいしいです!」
2人は味わいながらも箸をテンポ良く進め、あっと言う間に水菓子まで食べてしまった。
「たくさんあったのにスルスルと食べれてしまいましたー。」
桜はそう言うとぽんっと手を合わせる。
「ごちそう様でした!」
杏「うむ!とても美味かった!!ご馳走様!!」
桜はお腹が重くてなかなか動けずにいたが、杏寿郎は何とも無さそうに立ち上がって風に当たる為に窓際の椅子に座った。