第77章 ※天元の入れ知恵と小旅行への出発
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行「ではそろそろお開きとしよう。」
蜜「今日は楽しかったです。また集まりましょう!」
小「甘露寺は俺が送っていこう。」
天「不死川、煉獄ん家でもう少し飲まねぇ?」
実「あそこは飲み屋じゃねェんだぞォ。」
義「……………………。」
嫌な思い出がある筈の義勇は少し目を輝かせながら天元の元へ寄った。
そして天元は実弥の言う事を聞かず 杏寿郎に電話を掛けた。
―――ピロンピロン、ピロンピロン
杏(……こんな時に誰だ。)
杏寿郎は鳴き続ける桜に腰を激しく打ち付け汗を流しながらチラッとベッドサイドテーブルに置いてあるスマホの画面を見て眉を顰めた。
杏(宇髄か。嫌な予感しかしない。後で掛け直そう。)
しかし無視しても無視しても掛かってくる。
杏寿郎は取り込み中だと分かって欲しくて敢えて通話拒否ボタンをタップした。
……と、思った。
天「…………………煉獄?なに、聞かせてんの?もしもーし。」
天元は桜の普段とはあまりにも異なる艶っぽい声に驚きつつ、平静さを保ってそう訊いた。
しかし返事がない事から誤タップによるものだと察する。