第76章 始まるGW
天元はそれを見てワクワクし、音と匂い、気配から不穏な空気を感じ取った継子組は身を震わせる。
「冨岡さんは勘違いしてらっしゃる。」
杏「……桜?」
「酔って杏寿郎さんに甘えて良いのは私だけです。」
その発言に天元はゲラゲラと笑う。
杏寿郎は目を丸くして固まった。
杏「…………ちょっと家へ帰ってもいいだろうか。」
実「お前ら後から来といて付き合い悪すぎだろォ!!」
杏「だが!桜が愛らしい!!見てくれ!冨岡から俺を庇うようにしている!!」
義「俺は…煉獄に危害を加えようとはしていない……。」
「渡さないようにしているんです。」
それを聞き、更に桜の膨れた頬を見ると杏寿郎は片手を思い切り顔にバシンッと当てて表情を隠す。
杏(…愛いッ!!!)
天「顔隠しても感情が派手に漏れてんだよなぁ。」
天元は早くも惚気で腹一杯になり、興味が失せた顔をしていた。
行「宇髄、酔わせたのなら積極的に水を貰うなりして責任を取るべきだ。」
天「はあ……。」
天元は溜息をつきつつも行冥の言う事は聞き、店員に水をもらった。