第75章 とある日曜日
「わああー!」
観覧車に乗る少し前にやっと顔を解放してもらえると 桜は上機嫌で観覧車を観察した。
「あ!杏寿郎さん、私達がのるやつあれですよ!スケルトンです!!怖いかなあ?」
そう言いながらも桜はとても嬉しそうな声を出している。
杏寿郎はそのはしゃぎっぷりに少し困ったように笑いながら桜の頭を撫でた。
杏「桜は高い所が苦手なのか?」
「はい!!」
杏「むぅ。隣に座ったら傾いてしまうがどう座ろうか。向かい合って1人で座れるか?」
「隣を希望します!」
杏寿郎は笑って承諾するとやって来た透明な観覧車に乗り込んだ。
「あ、でも思ったより透けてない……。確かにばっちり透け透けだと女の子のスカートの中が下から丸見えですもんね。」
杏「君は妙な分析をするな。それはそうと桜は聞いたことがあるだろうか。宇髄が以前 観覧車は定期的にこれが激しく回るのだと言っていた。」
そう言いながら杏寿郎は真面目な顔をして "これ" を示すようにコンコンと壁を叩く。
その瞬間 桜は一気に青ざめた。