第75章 とある日曜日
杏「もう気付いていると思うが煉獄家の男の名には決まった法則がある。」
「ほにゃらら寿郎さん…?」
杏「うむ!!当たりだ!!!」
杏寿郎は明るい笑顔を浮かべると桜を褒めるように撫でる。
すると桜にもその笑顔が移る。
杏「女児に関しては特に縛りはない。だが不思議と男ばかり生まれるので自由に悩む事は煉獄一族にはなかなか無い機会なのだ。」
「へえぇ……!名前…名前かあ……。」
(煉獄家の髪色や目はどうなるんだろう。女の子なら私に似るのかな…。もしそうだとしても煉獄家らしい何かを名前に入れたい。……そうだ…!)
「火……!火が入る名前が良いです。お義母さまみたいな…!」
杏「それは良いな!!では……烈火はどうだろうか!」
「……………………え……?」
杏「女性でありながらも燃える熱い心を持、」
「却下!却下だよ!!男の子みたいな響きだし同音で悪い言葉もあるし、意味も雄々しいです!」
杏「…………駄目なのか。」
杏寿郎はしゅんとしてしまったがこれは桜も譲れない。
(2人で名付けたかったけど瑠火さんと話し合った方が良さそう…。)
そう思うと同時に笑いが込上げてくる。
杏寿郎のセンスの無さが可笑しくなってしまったのだ。