第72章 始まる学校生活と懸念
男生1「はぁ!?やり過ぎだろ。学校来なくなっちゃったらどーすんだよ。」
男生2「で?で?どうだった?」
男生3「確かに音楽室に入ったら雰囲気変わったけどさ、揉んだ時はビクッて震えただけで何も出来なかったぜ。かわいいよなあ。」
男生2「まじで頼めば何でもしてく、れ……るんじゃ、」
杏「どうした。続けて良いぞ。」
笑顔ばかり見てきたその生徒達3人はいつの間にか真後ろに立っていた杏寿郎の青筋立つ無表情に思わず後退りした。
杏「話は終わったのか?君、それは立派な痴漢行為だ。良からぬ事を考えていた2人は指導室で待っていろ。これを剣道部へ届けたらすぐに俺も戻る。」
杏寿郎は入部届をひらひらとさせると生徒達を置いて大股で去って行った。
その後ろで3人はまだ震えながら呆けている。
杏(早くもこれか。体に触れられるとは…。『頼めば何でもしてくれそう』だと?何を頼むつもりだったんだ。やはりもっと早く家庭に入れるべきなのでは…。だが桜が納得するかどうか。)
「あ、杏、……煉獄先生、お疲れさまです。」
「ああ。待たせたな。」
杏寿郎は机の上を整理すると桜を連れて駐車場へ向かった。
桜は杏寿郎が助手席を開けると少し離れた所からキョロキョロと周りを確認し、タタッと車に近付き急いで乗り込んだ。