第72章 始まる学校生活と懸念
―――キーンコーンカーンコーン
行「では休憩時間だ。次は体育館で部活紹介のオリエンテーションがあるので早めに廊下に並ぶように。」
男生「はーい!!」
女生「一ノ瀬先生!その腕時計って女性向け有名ブランドのですよね!!」
「えっ!?……な、なんで…?」
女生「指輪見たさに冷やかしに行った時に見たことありますもん!可愛いから覚えてて…彼氏さんですかっ?」
「あ、あの…………、」
桜はみるみる赤くなっていく。
その顔を見て 可愛い、親しみやすいなどと思ってくれた生徒達もいたが、チョロそう、押しに弱そうと感じた生徒達もいた。
同じ頃―――、
女生「煉獄先生、そのネクタイピン彼女さんからのプレゼントですかー?」
女生「絶対先生自分でそういうの買わなさそうじゃないですかー!」
杏「勿論そうだぞ!!!!」
途端にそのクラスは騒音に包まれる。
杏寿郎と色恋が結びつかない者が殆どであったからだ。
こうして1日目が始まってすぐ、杏寿郎の思惑通りに桜と杏寿郎はそれぞれ相手がいると思わせることに成功したのだった。