第72章 始まる学校生活と懸念
桜は3人を見て目を輝かせるとふわあっと花咲くように笑った。
「わーっ、3人とも久しぶり!でも今は一ノ瀬先生って呼んでね。皆さん、おはようございます。木曜の始業式でも言いましたが私は物理を担当する一ノ瀬 桜です。先生はずっと憧れだったのでとっても頑張ります!相談や質問があったら何でも言ってくださいね。」
そう言って桜が小さく両手でガッツポーズを作ると 何人かの生徒はその手首にある時計が高級である事に気が付いた。
そして桜の言葉を受けて男子生徒がお決まりの質問をぶつける。
男生「はい!桜先生は彼氏いるんですか!?」
男生「何カップですかーっ?」
それを聞いて女生徒は酷く引き、非難した。
一方、塾の良い子たちばかりを相手にしてきた桜は笑顔のまま真っ赤になって固まってしまった。
炭「一ノ瀬先生に何てことを聞くんだ!!」
善(この音…心当たりがあるみたいだ……。やっぱり煉獄先生と一緒になったのかな……。)
行「…………これは教師としてではなく1人の人間として伝えておく。一ノ瀬先生にあまりそういったちょっかいは出さない方が良い。とても強く厄介なボディーガードがいる。……では自己紹介から始めよう。」
生徒達は新たな疑問を抱いたが行冥はその話題を切り上げてしまった。