第72章 始まる学校生活と懸念
―――
杏「おはようございます!!!」
「お、おはようございます!!」
職員室に入るとそこにはまだ行冥と実弥しか居なかった。
行「おはよう。」
実「おはようございます。」
2人を見るなり桜はバッと勢い良く頭を下げる。
それを見て3人は少し驚いたようだった。
「悲鳴嶼先生、不死川先生!昨夜は酔ってお見苦しい所をお見せしてしまい申し訳ありませんでした…!次はしっかりとおもてなししますのでまた懲りずにいらして下さい!!」
実「……そんなに畏まる程のこたァしてねェよ。冨岡への対応も間違えてねぇしなァ。」
行「私は特に気にならなかった。随分ともてなしてもらったと思っている。だがお言葉に甘えてまた手料理を頂きたいものだ。」
「…………よ……よかったぁぁ…。ひどく呆れられちゃってるかと……。」
そのやり取りを杏寿郎は腕を組みながら微笑みを浮かべ、不思議そうに眺めている。
それを見て実弥は杏寿郎を指差した。
実「オラ、一ノ瀬先生。お前の旦那は何も悪い事をしたって感覚もねェみたいだぞォ。お前ももっと図太くなれやァ。……いや、たまにえらく図太いけどなァ。」
杏「どういう事だ!!!」
「ま、まだ旦那じゃ、」
天「うんうん、大事なのはそこじゃねーと思うぞ。」
杏「宇髄!!おはようッ!!!」
天「……やっぱり健康診断の結果持ってこい。お前耳ぶっ壊れてんぞ。」
「宇髄先生、おはようございます!」
それから続々と出勤する教師で机が埋まっていったが、1番謝りたい肝心の義勇は校門で早くから生活指導をしていて 更に朝礼ギリギリに帰ってきた。
(なるべく早く……でもきちんと時間のある時に丁寧に謝らなくちゃ。粘膜が傷付いてたらどうしよう……。それにしても何で竹刀を持っているんだろう。剣道部の副顧問なのかしら。)