第71章 続く再会
「私が買いたかったな。ここへ来る時 手土産も買わずに来ちゃったから…。」
杏「あれは俺が良いと言って抱いて連れて来たのだから君は悪くない。」
天「やっぱ攫ってきたんじゃねーの。」
杏「同意の上だ!!確かに桜はよく理解していなかったが!!!」
天「理解していなかった?桜って22歳だろ。でもさすがに付き合った後だよな?」
その言葉に分かり易い2人が言葉を詰まらせる。
それを見てスイーツを選んでいる義勇以外が固まった。
小「不用心にも程がある。相手が杏寿郎だから良かったがただ手を出されて終わることもあり得た。」
実「今まで無事だったのは奇跡………いや…無事だったのか…?」
そう問われると杏寿郎は桜の耳をガッチリと塞いでから『昔も今回も俺が初めてだ。』と答えた。
天元はそれを見ながら眉を寄せる。
天「そのくらいの話は本人にさせてもいいんじゃねーの?」
杏「駄目だ。こういった話題には入らないようにと教えている。」
天「教えている、ねぇ。」
義「……うまい。」
その声の方に目を向ければ義勇は杏仁豆腐を平らげた後、ふわとろプリンに手を出していた。
それを見て実弥と小芭内が義勇に拳骨を振り下ろす。
そんな様子を会話が聞こえない桜は目を丸くして見ていた。