第71章 続く再会
「皆さんよく食べてくれましたね。嬉しいなあ。」
ご飯物はあっと言う間に完売し、桜が見つめる先では少しずつ残った数々のつまみを皆が大事に無くならないように食べていた。
天「ここが新しい溜まり場になっ、」
杏「それは勘弁して頂きたい。今日は流石に明日が仕事なので皆帰るだろうが、ここで潰れられて桜との時間が減ったら困る。」
実「煉獄、それなら冨岡に気を付けろォ。さっきから微動だにしてねェぞ。」
杏「むぅ!冨岡、起きろ!!明日は仕事だ!!……冨岡!!」
「えいっ」
いつの間にか近くに来ていた桜がティースプーンを薄く開いていた義勇の口に入れる。
「「「……………………?」」」
義「……ッ!!……けほっ、ゔ、なに、」
「ふふ。ワサビとタバスコです。…………杏寿郎さんを困らせたらダメですよ。冨岡サン。」
珍しく酔っている桜はそう言うと不穏な瞳の色を見せた。
そんな瞳を初めて見た杏寿郎以外のメンツは口を開けて固まる。
天「……結局は似た者同士なんだな………。」
その視線の先で杏寿郎は義勇を起こしてくれた桜を褒めるように撫でていた。
それからつまみと共に酒が無くなると杏寿郎と桜は皆の分の甘いものを買ってくることにした。