第71章 続く再会
「…………………………。」
抜けている桜でもこの話の流れで杏寿郎が他の女性にアプローチをされても、ユキの言った通り "痛々しいほどに" 自身を一途に想っていてくれたのだと分かった。
「………43年間のお返しはどうしたら出来るんだろう。」
桜がそうぽつりと呟くと、隣りに居た杏寿郎が頭を優しく撫でる。
杏「これから一緒に過ごせればそれで良い。君があの時代へ来ていなければ俺は20歳で死んでいたし、今世でもこうして君を探し出して結ばれる事もなかった。出会えて良かったんだ。」
実弥は桜の表情が明るくなったのを見届けると最後にまた義勇の頭を引っぱたいた。
天「で?後で聞くって言ったけどお前もう食っちゃったの?桜は、」
「よく分かりません。」
桜は杏寿郎に言われた通り、天元に向かって眉を寄せ 少し呆れた顔をしながらそう言い放つ。
(杏寿郎さんの言った通り宇髄さんはいけない人だ。こんなお話に乗ったら淫らって思われちゃう。)
天「いや、お前今更カマトトぶっても散々、」
「よく分かりません。」
杏「桜は偉いな!良く出来た!!」
そう褒めるように撫でられた桜が嬉しそうに微笑むと 義勇以外の男達は桜が知らぬ間にソフト調教されている事を悟った。
その中でも天元は引いた様子で見ている。