第71章 続く再会
杏「桜?どうした。」
杏寿郎の声でハッと我に返ると桜は慌てて頭を下げた。
「な、何も伝えずに姿を消してしまい、すみませんでした!!会っていた筈なのに皆さんの現代服が新鮮に感じて固まってしまっていました……!」
天「おぉ……本当に戻ってんじゃねぇか。」
杏「だから言ったろう!攫ってきてなどいない!!」
実「結局いつ記憶は戻ったんだァ?」
「さね…不死川さん!お久しぶりです!昨日の早朝、杏寿郎さんに結婚指輪を頂いた場所で同じ指輪を嵌めて頂いたら戻りました!」
天「まーロマンチック。」
「宇髄さんも伊黒さんも悲鳴嶼さんも、改めてお久しぶりです。金曜まで会っていたはずなのに、とっても懐かしいです…!」
そう言って桜が笑うと皆それぞれの笑みを返す。
一方、実弥は義勇が呼ばれていない事に気が付いて吹き出した。
桜は実弥が笑っているのを見て初めてそれに気が付く。
「あ、あの、冨岡さん!お久しぶりです…えっと、最終決戦で少しお会いしたの覚えていますか?」
義勇はこくりと頷いた。
その顔は若干傷付いているように見えた。