第71章 続く再会
杏「ではそろそろ帰ろう!」
「はい!」
桜達は目標のプレゼントを買った後も春の心地良い空気の中でベンチに座ったまま暫く過ごしていたが、杏寿郎が『キスをしたくなってしまった。』と言って迫ってこようとした為 帰る流れとなった。
当然 杏寿郎は家まで我慢出来ず、車に乗るなり熱烈なキスを散々繰り返したが 色香や体質から解放された桜はそれを受け入れた。
「杏寿郎さん……っ、もう…さすがに、」
杏「まだ足りない。」
「でも…30分経ってます。」
杏「……よもや!それはなかなかだな!!」
杏寿郎はそう言うと最後に桜の額にキスを落としてから額を合わせる。
杏「すまない。贈り物が嬉しくて気持ちが溢れてしまった。」
そう聞くと困った顔をしていた桜の顔は途端に嬉しそうな緩みきったものへと変わった。
「ふふふー。私も嬉しいです。」
そう言って ただただ笑う桜を愛おしそうに撫でると杏寿郎は漸くエンジンをかけた。