第71章 続く再会
杏「君は1人暮らしの時も毎朝こんなにきちんとした物を食べていたのか?」
「……そんな…普通だと思います。杏寿郎さんはこういうご飯を食べていないのですか…?」
杏「俺はもっぱら外でサラリーマン層を狙った店の朝定食を食べているな。なので学校に着いたら手洗いうがい歯磨きがセットだ。」
「そうなんですか……。朝もお外となると食費がかなり嵩んでいそうですね…。」
杏「だが駒校は異常に給料が良くて大手企業並みだ!食事以外は贅沢をしなかったので貯金は随分とあるぞ!!安心してくれ!!」
桜はその勢いに思わず笑うと『そんな心配はしていませんでしたが頼りになります。』と言ってから杏寿郎にご飯を勧めた。
その日は桜のシャンプーなどの日用品や昨晩買わなかった調味料など足りないものを買った後に杏寿郎のネクタイピンを買いに行く予定となっていた。
「え……杏寿郎さんと同じシャンプーは使いませんよ。」
杏「ほら、このユニセックスな香りのシャンプーにすれば問題無いだろう。」
「………………私の家でシャンプーしてた時…ううん、香りの話をしてた時に妙な顔をしていたのはこれが理由ですか?」
その言葉に杏寿郎の笑みは分かり易く固まる。
それを見て桜は眉を寄せた。