第69章 桜と記憶と再会
(そう言えば瑠火さんが生きてらっしゃるから性格が違って驚くかもって言ってた……。顔付きが違う。全体的に柔らかくて明るい。)
槇「やっとか!!桜!!!」
「槇寿郎さん!!わーツンデレじゃなくなってる!!」
桜は心に留めておこうと思った感想を喜びからつい口に出してしまった。
すると槇寿郎の足がピタリと止まる。
杏「そう言えば父上をツンデレと呼んでいたな。むぅ、父上はあの時ツンデレだったのか。」
槇「違うぞ!!大体俺の事はお義父さんと呼べと、」
瑠「こんな朝早くから玄関でその様な大きな声を出してはなりません。桜さん!!今までどうしていたのですか!!!」
桜は特大ブーメランを放った思わぬ天然キャラ、瑠火に笑いそうになるのを必死に堪えた。
「る…お義母さま、確かにこの時間にここで話すのは良くないみたいです。厚かましい願いですがお家に上がらせていただけませんか……?」
桜の願いで漸く4人が玄関に上がると眠そうな千寿郎が目を擦りながら廊下を歩いてくる。
千「こんな朝早くから大きな声を出しては……、え…?あね…桜さん……?」
「はずれ!姉上でした!こっちおいでー。」
千「えっ、記憶が……っ、ふあっ!あはは!やめてくださいっ」
桜は3人を忘れて千寿郎をくすぐり、じゃれ合い始めた。